イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)

「もしかして、浜野さんって
お医者様なんですか!?」

大学病院で小児科で働くとなると
ドクターしか思い浮かばなかった。

でもそんな風には、見えないし

「当たり~。去年まで海外でインターンとして学び
今年から大学病院の小児科医師として
働く事になったんだ。
だから、もし風邪や熱出した時は、
俺に言えよ?俺が治してやるから」

そう言いながらまた、睦月君の頭を撫でる。

凄い……お医者様だなんて

「凄いですねぇーお医者様だなんて
人は、見かけによらないって
本当だったんですね!?」

尊敬を兼ねてそう伝えた。

「えぇっ…それって何気に酷くない!?
見かけによらないって
俺これでも真面目だったんだよ?」

浜野さんは、ショックを受けていた。

あら、言葉を間違えたかしら!?

「あの、すみません。」

「いや、間違っていないから謝らなくてもいいぞ。
コイツは、高校時代から無駄に頭が良かったが
こんな調子の性格だから」

キッパリと言い切る先生だった。

「ちょっ!?そこは、否定するか
フォローぐらいしてよ。酷いなぁ~藤崎」

ムスッと頬を膨らます浜野さん。

「フフッ…」

何だか2人のやりとりは、心が和んだ。

いいコンビだと言ったら先生…怒るかしら?

クスクスと笑っていると

「それよりさ~新しい編集者が
こんな可愛い女の子だとは、驚きなんだけど?
クローバ社だと河合さんは、どうしたんだ?」

浜野さんが不思議そうに言ってきた。

か、可愛いだなんて…恥ずかしい。

頬を熱くさせながら

「河合先輩は、違う部署に異動になりました。
なので、私も今年から
蓮見先生のお世話になっています」

改めて自己紹介する。

< 65 / 257 >

この作品をシェア

pagetop