イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)

「ったく、相変わらずドジだな。立てるか?」

先生は、呆れながら手を差し伸べてくれた。

「すみません…」

情けないと思いつつも
先生の手を受け取り立ち上がろうとした。

すると右足から痛みが走る。

「……っ!!」

あまりの痛さに立ち上がれなかった。

ズキズキする。

嘘…まさか捻った?

「ちょっと見せてみろ」

尻餅をついたままの私の右足をグイッと上げる。

痛い……先生。痛いです!!!

「少し腫れてるな。これは、捻挫かもしれん。
確か……医務室があったはず」

ブツブツと言う先生に驚いた。

えぇっ!?捻挫…?

それは、困るわ。
まだプールしか行っていないのに。

「だ、大丈夫です。
これぐらい平気ですから」

慌てて立ち上がろうとする。
しかし、やはり痛くて立ち上がるのに苦戦した。

「アホ。痛いのに無理する奴があるか。
とにかく医務室に行くぞ!
睦月。ちゃんとついて来いよ?」

そう言うと私をひょいと
お姫様抱っこしてくれた。

えぇっ!?

「キャアッ!?ちょっ…先生!!」

「うるせー歩けないのだろ?
大人しくしていろ。
今、医務室に連れて行くから」

そう言いながら強引に私を抱き上げたまま
歩き出した。
睦月君は、その後ろを追いかけてきた。

周りは、驚いて注目される。

うっ……恥ずかしい。

あまりにも恥ずかしくて手で顔を隠した。

医務室に連れて行かれ診てもらうと
やはり捻挫だった。

ショック……こんな時に怪我をするなんて

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