イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
思い出の狭間。
よりにもよって……こんな時に
ショックのあまり声を出ないでいると先生が
「ったく、張り切り過ぎて捻挫するとか
お前は、ガキかよ?
これだと歩き回れないから
中止にするしかねぇーな」
ガーン!!
「そ、それは嫌です!!
せっかく遊びに来たのに…」
今度は、いつ行けるか分からないのに
中止だなんて…なるべき避けない。
「だが、そんな足でまともに歩けないだろ?
パーク内は、広いのだぞ」
それを言われると言葉を無くした。
それは……そうなんだけど。
でも、たくさん回ろうと色々調べたし
諦め切れない私は、渋った。
すると先生の足をバシバシ叩く睦月君。
「なんだ?」と先生が聞くと
「僕ももっと…遊びたい」
そう主張してくる。
睦月君……。
「しかしだな……」
先生は、眉を寄せながら考え込んだ。
やはりダメだろうか……?
あぁ、私っていつもそう。
母も言っていたけど
張り切ると必ず転んだり怪我をしていた。
失敗ばかり。
せっかく楽しい思い出作りにするはずだったのに。
涙が溢れてくる。
すると先生が
「……仕方がないな。この手でいくか。
まぁ、とりあえず治療も終わったから
メシにするぞ。話は、その後だ!」
ため息混じりに言ってきた。
あの手……?
私は、意味が分からずにきょとんとする。
先生は、気にする事なく私に背中を向けて屈む。
「移動するぞ。乗れ。
おぶっていってやるから」