*°春夏タチバナ*°
「京香に教えて貰ってたし
冬羽には悲しい思いさせたことあるし
夏那には怒られたから、恩返し的な感じで先生に頼んでみたよ
春翔はついでだけど」
「おい、ついでってなんだ」
春翔くんに突っ込まれてクスッと笑う秋くんにどきりと胸が鳴る
恩返しなんてされることしてないのに…
京香ちゃんはそりゃわかるけど…
私達にまで…
嬉しいし、優しいよ秋くん
でもそれを本人達に黙っているのは不器用だけど、秋くんなりの優しさで…
そこにまたキュンときちゃいます
「先生はほぼ無理って思ってたから条件飲んでくれたんだ
んで、結果俺の勝ちみたいな??」
そう言ってグッとポーズを決めた秋くん
それを見て呆れた様子の春翔くんに
感激したように目をうるうるさせた京香ちゃん
夏那ちゃんはニコニコと嬉しそうに笑っていて
みんなにちゃんと秋くんの優しさが伝わってるんだなぁ
なんて、ほのぼのなっちゃった
「秋くん♪」
「ん??」
大胆なこと今から言います
だって思ったら言っちゃいたいじゃん?
秋くんが私を見たのを確認して
私はニコッと秋くんに、笑いかけた
「大好きっ♪」
恥ずかしい
でも、どうせ好意がバレているなら…
言ってもかわまないよね?
私の言葉にはニコッと笑ってくれた秋くんだけど、今はそれでいいの
いつか、いつか振り向いてくれたらいいな…♪