*°春夏タチバナ*°




春翔くんはチラッと寝ている秋くんを覗いて
よしっ!と頷いた











「先生は呼んでおいたから、後は先生に任せようぜ」





「さすが春翔くん、気が利くね♪」






「ああ、冬羽と違ってな」





「う、うん…!」











ちゃんと先を呼んで先生も呼んでくるところがやっぱり、私とは違うよね





私もそれくらいできるようにならないとっ











「冬羽はもう大丈夫?」





「大丈夫だよ♪」











夏那ちゃんはまだ心配そうに私に聞いてくれる





少しまだ痛いけど、秋くんに比べれば何のその!






気合でなんとかなるよねっ!




そう考えて、先生が来るまで待ってから
先生が来たら秋くんのことは任せて教室に戻った






秋くんが可愛いって言ってくれたの
意識朦朧としてただろうからそう思ってないだろうけど嬉しかったなぁ…






いつか、本当に "かわいい" や、"好き" って言ってもらえるように頑張ろう







それにはまず秋くんのことをもっともっといっぱい知らなくちゃね!




あ、そう言えば冬に今度って言って教えてくれなかった秋くんのやんちゃ時代の話とか聞きたいな







残りの午後の授業はそんな秋くんのことばかり考えながら過ごした






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