*°春夏タチバナ*°
嬉しい言葉
とっても楽しかったお泊まり会から半月
本当に月日が経つのは早い
8月も下旬に近付いた頃
私がお母さんのおつかいをスーパーでしてから暑さで溶けそうになりながらノロノロ歩いていると
見知った2人組の後ろ姿を見つけた
よしっ!突撃しようっ!
邪魔しちゃうかも知れないけど…
ちょっと申し訳ないけど
暇だったからタタタッと近付いて……
「ワッッ!!」
大きな声でそう言いながら2人の背中をポンっと押してみた
すると、驚いて声も出ないような2人が
びっくりして私を見た
「びっくりした〜?!」
「びっくりしたよ〜!!」
「お前もやるようになったな」
そう言っていい反応をしてしてくれたのは
夏那ちゃんと春翔くん
どうやらデート中みたい♪
「えへへ♪大成功♪」
「楽しそうだね冬羽
おつかい??」
「うん♪
デート中おじゃまして申し訳ないです」
「いいっていいって♪
どうせ冬羽ん家の方行くし一緒いこ♪」
「やった〜♪」
夏那ちゃんとそう話しながら
春翔くんと夏那ちゃんとノロノロ歩き出す
しかし暑い
暑すぎる
多分2人も同じことを思っているのか
シーンとしたまま時々汗を拭って歩く
そしてふと、いつも誰もいない公園を見ると…
「あれ、見覚えが…」
そう、またしても見覚えのある人が
公園の影にあるベンチに寝転がって寝ているのが見えた