*°春夏タチバナ*°
そして放課後
今日は始業式だったから昼までなのに
委員会に行かなければいけないという辛さ
でも、秋くんと一緒ならいいもんね♪
「秋くん行こう♪」
「うんー、あー面倒だな
春翔覚えとけよ」
「いやー、もう忘れたな!」
「チッ」
春翔くんの言葉に軽く舌打ちしながら私の待つドアまできた秋くん
「多目的室だよね?
私は秋くんと一緒なら頑張れるよ♪」
少しでもやる気を出して欲しくて秋くんにそう言うと
クスッと笑った
「単純だなー
俺は冬羽と一緒でもやる気は起きないね」
「んー、秋くんらしいねっ!」
やる気を出して欲しくてしたけど
そうだよね、秋くんが急にやる気満々なキャラになったら驚いちゃう
そんなことを話しながら歩いていると、女子の視線が痛いのに気づいた
多分付き合っているっていつのが噂になったのだろう
今私が何もされないのは秋くんが何かしら裏で動いてくれているからだと思う
まぁまぁ、そんなことより
とうとう多目的室についてしまいました
多目的室のドアを開けると既に結構集まっていて、それぞれの話し声で溢れている
「座るところないねー…」
「適当にドアに近いところでいいよ」
秋くんの言葉に納得して、ドアに近いところに座ろうとすると
多分後輩だと思われる人の隣が空いていた
「すみません…隣に座ってもいいですか??」
私が後輩だと思われる人に聞くと
ビクッと肩を揺らしたその男の子はコクコクっと何度も頷いた
「秋くんいいだって♪」
「よかったね
ありがと冬羽」
「ふふ♪いえいえ♪」
こんな些細な言葉だって幸せなんだ♪
なんて少しニヤついてしまいながら私が後輩くんの隣に座り
私の隣が秋くんという並びで座った