*°春夏タチバナ*°
どうしてそんなこと聞くんだろう?
突然の質問に私が驚いていると
またしても梨花さんが口を開いた
「冬貴くんの方がいい、なんて思ってない?」
「え??」
どうしてここで冬貴くんが出てくるの??
ますます私がわけわからなくなっていると
梨花さんは何事も無かったかのようにニコッと微笑んだ
「あははっ!そんなわけないよね!
今のやつ気にしなくていいよ〜」
「…………どういう質問かよくわかりませんでしたけど、私は…」
私は秋くんが大好き
秋くん以外を好きになるなんてないと思う
でも梨花さんにこう聞かれてしまうほど
私は好きそうに見えないってことかな??
「私は秋くんが大好きです♪
秋くんと付き合えてこれ以上ないくらい幸せです♪」
気にしなくていいって言われたのに
私がちゃんと梨花さんの目を見て言うと
梨花さんは満面の笑顔で笑って
"わかってる♪"
そう言ってくれた
秋くんの事考えたら
なんだか今すぐにでも会いたくなっちゃったな
「よーし!掃除もだいぶはかどったし
本当は明日する予定だった飾りまでしようか!
それで明日は準備なしってことで♪」
「そうですね♪がんばります!」
秋くん達が帰ってくるまで
この教室を可愛く飾り付けしよっと♪