*°春夏タチバナ*°




「んっ…」











少し強引で長いキスに、息が耐えられなくなって秋くんの胸元をポンポンっと叩くと


やっと離れてくれた











「秋くん、さっきのはごめんね?」





「別に怒ってないよ
冬羽が悪いわけでもないからね」





「う、うん…でも、私の初キス…」











と、私が口ごもると

秋くんは急に私を抱き上げてベットにおろすと
カーテンをシャッとしめた





ちょ、ちょっと待って…!?











「しゅ、秋くん??」





「これでも俺なりに嫉妬したんだよ
前は冬貴にキス邪魔されたのに、今度は取られるとか」











てっきり何かされるんじゃないかと怯えた私だけど

ベットに私を座らせて、秋くんは立って私にそう言ってきた






なんだか、かわいいなぁ♪





嫉妬されるなんて嬉しいかも♪






そう思うとなんだか嬉しくなって
私は秋くんをぎゅっと抱きしめた











「誰が私とキスしようが、私の中では秋くんが一番だよ♪
秋くんじゃなくちゃ意味ないもん!」











なんてねっ♪って笑うと
今度は秋くんがぎゅっと力強く抱きしめてくれた











「冬羽のくせに生意気だなぁ〜」











そう言いながらも私の頬に手を添えて顔を近づけてくる秋くん




どのタイミングで目閉じたらいいのか…
どういうふうに待てばいいのかわからないけど

このドキドキは秋くんが好きだからっていう証だよね






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