*°春夏タチバナ*°
腕枕してもらうと
そのまま包み込むように抱きしめられた
ああ、幸せだなぁ
こんなに秋くんのそばにいられて
私バチが当たりそうだよ…
「それで?嫉妬したの?」
「なっ…」
間近でみる秋くんの顔がとてもとても美しくて眩しすぎるくらい
こんなに大好きで
ひと時も離れたくないんだもん
大好きが溢れて止まらない
「うん、嫉妬しちゃった」
「冬羽って、結構ヤキモチ妬きだね」
「えっ、う、うざかったらいってね?」
「いーや、嫉妬したって言うときの冬羽が好きだよ」
そう言って本当に優しく微笑む秋くん
そ、そんな事言われたら
本当に気絶しそう…
と、私がメロメロになっていると
2人を隠していたカーテンがシャッと開けられた
先生!?やばい!
と、思ったら…
「春翔かよ」
「いちゃついてんじゃねーよ
それよりちょっと来い」
春翔くんは言うが早いか
私と秋くんを立ち上がらせて、すごいスピードで走り出した
ちょ、足がもつれるっ
さっきまで穏やかな時間だったのに
急にどうしたの!?
っていうか、なんで春翔くんそんなに焦ってるんだろう??
なんて聞くことは出来ず
ただ走りながら秋くんと視線を合わせることしか出来なかった