*°春夏タチバナ*°




「な、なにしやがる」











なんということか、夏那ちゃんが春翔くんの頬を叩いたのです





なんで?夏那ちゃん


春翔くん今悪い事言ったかな??






私の心と同じように

春翔くんもわけがわからないようで、怒っているような悲しんでいるような顔をしている











「由のこと何も知らないのに悪く言わないで!
そんなに嫌わないでよ」





「な、何言いやがる
お前そいつが好きなのかよ!?」





「私は春翔が好きだよ!
でも、由は友達として好きだよ
一度好きになった人を嫌えるわけないじゃん」











夏那ちゃんはそう言うと、由くんの方を向いて
ペコッと頭を下げた











「私は春翔が好きだから、より戻せない
でも、由の幸せは願ってるよ」











そんな夏那ちゃんの姿を見て由くんは諦めたように何も言わずに立ち去っていった





夏那ちゃんの
"一度好きになった人を嫌えるわけないじゃん"


その通りだよね


万が一、私が秋くんと別れても
絶対嫌いになれないと思うもん




まぁでもだからって春翔くんを叩くことなかっただろうけどね…






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