*°春夏タチバナ*°
翌日
昨日あれだけ冬貴くんに励ましてもらって
自分でも言うと決めたのに……
半日も経ってしまった!!!!
私ってこんなに意気地無しだったのね…
もちろん何も知らない秋くんは普通に接してくるわけで…
だったら私も普通でいいかなぁとか思うけど
それはやっぱり何か違う気がするんだよね…
「今日機嫌悪いね冬羽」
「え!?」
私がボケーとしていると、急に秋くんがそう話しかけてきた
びっくりしたー…
機嫌…悪いわけじゃなくて
考え事してただけなんだけど…
そう見えたのかな…?
「私はいつでもご機嫌だよ♪」
「そう?悩みとかあるなら聞くけど?」
「うっ…」
鋭いなぁ秋くん
まぁこの流れで言うしかないよね!!
今日はこれがいうチャンスだと思えば…!
「あ、あのさ…秋くん」
「ん?」
「秋くんは…す、好きな人としか…き、き、キスしないよね…?」
うわぁぁぁっ!恥ずかしいっ
キスとかなんか…言葉にするだけで恥ずかしいっ
おそらく真っ赤になっているだろう私の顔を見ながら
秋くんはクスッと笑った
「何照れてんの
うん、俺は好きな人としかしないよ
冬羽だけだよ」
「っ……」
嬉しいよ秋くん
でも、こんな顔で嘘つけるんだね
私騙されちゃいそうだよ…
秋くんは私じゃないあの子が好きなんだ…
そんなことを考えるとドッと涙が溢れてきた
「ちょ、冬羽!?
なんで泣いて…」
「嘘、つかなくていいんだよ…」
私はもう色々限界で
みんながいる中、泣きながらケータイの画面を秋くんに見せた
そう、
秋くんと1年の美人さんがうつっている画像を