*°春夏タチバナ*°
「まぁ2回も振られるのは怖いので
今は相談相手でいいです」
「で、でも…」
さすがに好きだと言ってくれている人に
恋の相談をするのは……どうかと思う
それがまた顔に出ていたのか
冬貴くんは顔をぐっと近づけてにやっと笑う
「俺は相談相手でもいいので冬羽先輩と一緒にいたいんです
話していたいんですから遠慮しないでくださいね」
「あ…う、うん
ありがとう冬貴くん」
本当に、冬貴くんを好きになれたら苦労しなさそう
これからは、秋くんに振り向いてもらうんじゃなくて
冬貴くんを好きになる努力をしようかな…
それで冬貴くんが好きでなくても
秋くんを諦めれたら、別れよう
今の私はまだ、秋くんの存在を消せないから
どんな形でも秋くんと一緒にいたいから
だからまだ付き合っていこう
でも、普通に接せれないだろうなぁ…
「じゃあ、教室に戻りましょうか先輩」
「そ、そうだね♪」
そして、私が教室に向かおうと立ち上がると
冬貴くんが私のおでこにキスをした
「も、もう!ダメだよそういうのは…」
「そんないいながら笑ってますよ先輩」
「もー…」
困った後輩だ
優しいけど…
とりあえず、明日からどういう風に
秋くんと顔を合わせようか…