*°春夏タチバナ*°
誰が好きかなんて言わずともわかるでしょ
私は小さいことは気にしない
プライドが高くて面倒だけど
でもとてもかっこいい春翔が
「好きだよ
私は春翔が誰よりも好きだよ」
そう言うと、春翔はジーッと見つめてきて
やがて今まで見たこともないくらい優しい笑顔で笑った
「嘘ついてねーみたいだな
俺もお前だけがこれからも好きだよ」
「春翔…」
「今までの彼女とかどうでも良かったのに
お前はお前が他の男といるとムシャクシャする」
嬉しい
そんなに春翔も私を思ってくれてて嬉しい
でも、それなら尚更私は由とあったこと全部言わなくちゃいけない気がする
「お願い春翔
由とあったこと聞いて?」
「いいっつってんだろー」
「春翔には誤魔化したくないから」
私がそう言うと、春翔は頭を掻きながら
ため息をついた
「わかったよ
言ってみろって」
「ありがとう!
あのね…」