*°春夏タチバナ*°




それからもクレープを食べて


焼きそばを食べて


たこ焼きを食べて


喫茶店に入ったり


本当にとにかく食べまくった






そして今は昼食で…
正直この昼食のカレー入るかわかりません







まぁ途中で私は冬貴くんの胃袋の大きさについていけなくなって見てるだけだけど…







男の子って本当にいっぱい食べるんだなぁ











「去年は委員であんまり回れなかったから分かりませんでしたけど、文化祭って楽しいんですね!」





「そ、そうだね♪
本当に男の子ってよく食べるね」











ああ見えて秋くんも小食じゃないし
むしろ私より全然食べるし



春翔くんもかなり食べる




そして冬貴くんも






本当男の子の胃袋には驚かされるよ











「冬羽先輩、早く食べないとカレー冷めちゃいますよ」





「え、あ、うんっ」











食べるけど


いや、食べたいけど




胃が受け付けてくれないのだよ











「先輩、俺先輩のこと好きですよ」





「えっ?」





「先輩のこと好きで、付き合いたいって思ってます」











何故か突然はじまった告白に驚く





でもね、私はやっぱり秋くんが好きだ











「冬羽先輩、俺と付き合いましょう
秋先輩なんて忘れさせますから」











そこまで言われればこちらもこのままの先輩後輩で居たいなんて言えない




だからはっきりと断ろうとした瞬間────











「ま、待ってください!
返事はミスとミスターの時に聞きます」





「み、ミスとミスターって…」





「見に行くんですよ先輩
そしてそこで俺に告白の返事聞かせてください
では、2時にミスとミスターのとこで待ってます」











そう言うと、冬貴くんは私の返事も聞かずに去ってしまった







どうしたものやら





こうなると、もう秋くんの晴れ姿見るしかなくなるんじゃん…











「はぁー…」











二時までどうやって時間潰そうかな
なんて考えて、冷えきったカレーを食べた






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