*°春夏タチバナ*°




私は4位の人が発表されるの

3位の人が発表されるのを

聞きながら冬貴くんを待った





けども、冬貴くんは来ない



何かあったのかな…?
なんて思ってぼんやりステージを見ていると





急に背中をバンっと叩かれた











「いっ…たー…」





「えへへ!驚いたー?」











痛がる私の視界に満面の笑みを浮かべた夏那ちゃんが写った











「ど、どうしたの?」





「冬羽に用があってきたんだー♪」





「用?」





「そ!今から楽しいことが始まるからね♪」











全く言っている意味がわからないまま
夏那ちゃんの視線の先を見ると、ステージに



なんと冬貴くんが立っていた






な、なんで…?











「えー、続きまして2位の発表です!
ミスは3年C組の名波京香さん
ミスターは2年C組の立野冬貴さん」











え…?



京香ちゃん2位なんだおめでとうっ!





て、ことよりも
なんで冬貴くんが出てるの!?




の方が大きいのですが…











「2位のミスから一言ー!」





「え、えっと…ありがとうございます」





「ひかえめで可愛らしいですねー♪
続きまして、2位のミスターから!」











私の頭が追いつかないうちに
どんどん司会の人は話を進めていく




そして冬貴くんにマイクが向けられた時

バッチリと冬貴くんと目が合った





これは少し……嫌な予感











「えーっと、冬羽先輩!
俺は冬羽先輩が好きです!返事を今お願いします!」







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