*°春夏タチバナ*°
新学期の新心境
夏祭りからなんてことなく過ぎていき
新学期
祭りの時、怒ればいいと言ったので
わざと怒っているふりをして登校してみる
「うーす」
「おはよう冬羽♪」
「おはよー」
いつも通り挨拶をしてくれる3人に微笑み返しそうになるのを止め
春翔くんと夏那ちゃんに頬をふくらませた
「2人ともお祭り行きたかったんだよ〜?
すごく楽しみにしてたからっ」
私がそう言うと、2人は一瞬キョトンとして
夏那ちゃんは眉を下げ
春翔くんは笑った
「ごめん冬羽…
私も行きたかったのに由のバカが」
由 (ゆう) って言うのは夏那ちゃんの他校の彼氏さん
私も写真でしか見たことないけど
とても優しそうな顔をしていた
「わりーわりー
大丈夫だ、あいつとは別れたから
次なにか祭りあったら行こうぜー」
わ、別れたんだ…
まぁ、前に
好きじゃなくても恋愛はできる
って言ってたもんね
「ごめんね2人とも
本当は全然怒ってないよ♪」
「よ、よかった〜!」
「だろうと思ったぞ」
2人を見てたら全然怒らなくていいやって思っちゃった
でも、こうして言ったことには意味があるんだろうな…
秋くんに感謝だ♪
そう思ってふと、秋くんを見ると
学年で成績1位の夏那ちゃんの幼なじみの
名波 京香 (ななみ きょうか) ちゃんが
CDを秋くんに渡しているところだった