*°春夏タチバナ*°
春夏秋冬>>1度目の秋
二人の関係
【夏那side】
冬羽が秋くんを好きだと自覚して
季節は移ろい10月
紅葉の色が深まるこの季節
私の悩みも深まっています
「はぁ〜〜〜…」
放課後ケータイを見て思わずため息がこぼれてしまった
なんでそう捉えるのか理解出来ない
そう思える文が送られてきていたから
「何ため息ついてんだ
ここ2ヶ月くらいずっとだろーが邪魔くさせぇ」
「邪魔くさいって…」
私がため息をつくと
席替えをしても4人離れることは未だ一度もない今は隣の春翔が毒づいてきた
なんで春翔も教室に残ってるのか分からないけど
邪魔ならどこかに行けばいいのに
あ、私は秋くんと一緒に先生に呼ばれた冬羽を待ってるんだけど
確かにため息ついてたら気になるけど…
邪魔くさいはないよね
「ごめんごめん」
「なんだよ
何かあるなら聞いてやってもいいぞ?」
春翔はそう言って頬杖をついて私を見る
まぁ、こう見えて口硬いし
男性の意見も聞いてみるのもいいかな?
「それが、彼氏とのことなんだけど…」
私がそう言った瞬間
春翔はあからさまに面白そうな顔になる