*°春夏タチバナ*°
「そういえば恋愛は考えすぎる的なこと言ってたよな」
「そ、そうなの…
それがどうも向こうも考えすぎてるみたいで…」
困ったことになっているのだ
そう付け加えると、春翔は楽しそうに笑った
「なんだよ、言ってみろって」
「話すと長くなるんだけど…」
私達がすれ違うようになってきたのは夏祭りの時から
それまでは喧嘩はしても仲直りはしてたけど…
その時は違った
私が冬羽と春翔と秋くんと行くと知った
彼氏の由は、激怒して行かせてくれなかった
別に2人のこと友達としてしか思ってないから行けることなのに…
私がいくらそう言っても由は信じてくれないし、しまいには
" 俺なんかよりいい男がいるんだろ
そいつのこと好きになったんだろ。
春翔と秋ってやつ有名だから聞いたことくらいはあるしな"
そう言い始めたのだ
流石に意味がわからなかった
何でそこまで言われなくちゃいけないのか…
どれだけ "違う、由だけが好き"
そう伝えてもわかってくれないまま
この約2ヶ月程が過ぎてしまった