*°春夏タチバナ*°
「ちょっと場所変えようか」
そうだよ、ここは教室なんだから…
みんな私のこと見てる…
恥ずかしい…
夏那ちゃんの言葉に素直に頷いて
教室を出ようとすると、春翔くんの声が聞こえてきた
「待て、俺も付いていく」
「え、でも…いいの?冬羽」
「うっ…うん…」
もう、迷惑かけてばかり…
情けなさ過ぎてみんなの顔も見れないよ
「屋上行こうぜ」
春翔くんはそう言ってスタスタと歩く
それについて行く夏那ちゃんと私
涙は止まってくれなくて…
春翔くんが来た時、少しでも秋くんだったら…
とか考えた自分が恥ずかしい
秋くんのこと…嫌いになれたらいいのに…