空は残酷なほどに碧かった
彼女を車の助手席に乗せてシートを倒した。
僕も急いで運転席に乗り込む。

車を走らせてから間もなく彼女は目を覚ました。
「あ・・・。」
「気が付いた?」

ここはどこ?という顔をしている。
「草むらに倒れてたんだよ。」
何故あんな場所にいたの?と続けようとしたが、詮索するべきではないと考えて口を閉ざした。

「大丈夫?具合悪いなら病院行こうか?」
彼女は首を横に振る。

「じゃあ家まで送るよ。」やっぱり首を横に振る。

僕は彼女がどうしたいのか聞こうとした瞬間、彼女が言った。
「泊めさせていただけませんか?」
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