石田先生、忍者になるの巻


「ドジでのろまな亀だけど、バカで間抜けなカバだけど、愚図でトンマなトドだけど__」


「だけどの後にカブせる感じ、やめてもらえるかな?目が霞んで前が…」


「でも先生は立派な忍びです‼︎」


「塚田クン…」


「いや、抱きつかれるのとか苦手なんで」


「そこハグでいいじゃん‼︎」


「いやホントにやめて下さい」


「マジ拒やめてほしいんだけど。でも俺にも言いたいことはあるさ」


「そんな、照れるからやめて下さいよ」


「いやいや、これだけは言わせてほしい。君が大事にしていた、姫路城の模型、壊したの半蔵じゃなくて俺なんだよ」


「…殺す」


「いやちょっと待って‼︎せめてこれだけは言わせてくれ‼︎犬山城はかなり早い段階で壊したんだ‼︎」


「なんの弁解にもなってませんよ‼︎」


「大阪城もごめんなさい‼︎」


「この、キャッスルクラッシャーめ‼︎」


「ごめんなさーい‼︎」


「待てーい‼︎」


2人で追いかけあいをしているボクは気づかなかったんだ。


より大きな影が、近づいていることに__。


< 16 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop