ヤキモチキモチ

嘘…だろ……


よく見ると男の方は、一度だけ話したことのある、ありさの幼馴染みだった。

ふざけるな!俺がどれだけ…

そんな言葉が出そうになるが、そんなみっともないところは見せたくなくて、
冷静を装い教室に入る。

ガラァーーーー


静まり返った教室に俺の足音が響く。

目の前には、慌てた様子のありさと驚いた顔の幼馴染み。

「なにしてんの?」

俺は、冷静を保ちながら、呟く。

「あの、その…」

慌てて上手く話せないありさ。


俺は、この状況から抜け出したくて、

「帰るぞ。」

と言った。
< 31 / 99 >

この作品をシェア

pagetop