ヤキモチキモチ
「泣かないでくれ。」
拓斗くんが私を強く抱き締めながらそう言った。
「ありさを泣かせてるのにこんなこと言うのはあれだけど…」
拓斗くんは大きく息を吸った。
「俺は別れたくないよ。俺たち、もうすぐで5ヶ月…
離れてた時間も長いけど、5ヶ月だぜ。覚えてるか?」
そんなの…
「覚えてるに決まってるよ。」
当たり前じゃん。
「別れたくない。身勝手かな?
まあ、こんな浮気男嫌だよ…「いやじゃない!」
「いやじゃない!勝手に決めつけないで!
私だって拓斗くんがまだ好きなの!大好きなの!」
抱き締められた状態で拓斗くんを見ると、ポカーンとした顔をしていた。
「あっ、ごめんね。急に大声だして。
でも、話してないのに、決めつけないで。
いっぱい話そう。もっともっと。
知らないことなんてないくらいに。」