何度だって咲かせよう(仮)
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「芽依子、大丈夫〜?あんなの気にするな!彼女じゃないなら桜田くんの心奪っちゃえ!!」
芽依子はショックというより、なぜあの時自分を見たのか、チラリとしか見なかったのにあんな真っ直ぐの瞳をこちらに向けたのか、疑問の方が大きかった。一人考え込み黙ってしまった芽依子を京香は落ち込んだのだと判断し、元気付けようとしているが、芽依子はそれすらも気づいていない。
(もしかして、桜田くんの好きな人って私に似てるのかな…)
「芽依子〜聞いてる?」
「ん?あ、ごめんごめん。なに?」
「なにって…落ち込んでるのかと思って励ましてたのに、そんなことないの〜?!」
ハァとため息をつく京香。
「ふふ、京香ありがとう」
芽依子が微笑みながらそう伝える。芽依子の微笑みを見た京香は、悠馬の最後の言葉を聞いてもあのメンバーでお弁当を食べたのは正解だったと思った。
それから、この四人でいることが多くなった。昼食だけでなく、休み時間も誰かの席の近くで話して過ごした。共通点はないものの、なぜかウマがあったのだ。
その中で悠馬と芽依子の距離は近づいていった。
悠馬は自分のことを多くは語りたがらなかった。それでも三人は特に聞いてきたりはせず、悠馬はその距離感が心地よかった。