オニゴロシ
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「羅ヶ瀬ー! 璃衣奈ー!! そろそろ帰るぞー!!!!!」
龍の声がかすかに聞こえた。
「「はーい!!」」
私と璃衣奈は、二人揃って返事をして、みんなが居るところまで、走っていった。
「あっ! やっと見つけた!!」
疾風がそう言いながら近づいてくる。
「おまえら二人ともドコ行ってたんだよ……」
「そこら辺にいると思ったけどなかなか見つかんねーし」
龍と拓海も、そんなことを言いながら私ら二人の方へと歩いてきた。
「だって、見つかったら終わりじゃん?」
「みんな走るの速いから疲れるしねー」
私と璃衣奈がそういうと龍は、「手加減して走ったらキレるだろーが」と、私ら二人を見ながら笑う。
「まぁ、無事二人を見つけたことだし、さっさと帰んねーか?」
拓海がそう言うと、龍も「そうだな‥‥」と言って二人が歩き出した。
「あ、ちょっと待ってよ!璃衣奈行こ?」
「二人とも勝手すぎだよねー?」
「みんな俺のこと忘れてないかっ?!」
そんなことを言いながら、私たちは龍と拓海の後を追った────。