オニゴロシ


そんな風に、若菜さんの立場だったら‥‥

と、考えながら見ていた。


若菜さんは、合田さんに言われてからは、

ずっと俯いていた。

微かに、肩が震えているように見える。


「若菜さん‥‥」


私は一人、呟いた。


それからどれくらいが経っただろうか?

周りのクラスメート達も、

ずっと二人の様子をうかがっていた。


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