下剋上しまーす!
「あ…」
莉茉の抜けた声。
「はぁ、はぁ…。
やっと見つけた…」
肩で息をする春希。
「あっははー!
お疲れ〜!
走ってきたの?」
「はぁ…はぁ…うん…」
「そっかぁ〜!
お疲…「逃げんなよ?」」
春希が莉茉の体を後ろから抱きしめる。
フワッと春希の暴走族とは思えない爽やかな香りが広がる。
ドキッ
「ん?
ドキッ?
なんだそりゃ…?」
「逃げないよな?
莉茉ちゃん」
「う…、はいはい。
…なにがドキッかいな!!
ただの脅迫だろ…」
「なんか言った?
まぁ、いいや。
じゃあ、行くぞ。
沙耶ちゃんと圭君、協力ありがとう〜!
じゃあな!」