下剋上しまーす!
蒼竜が少し汚れた手を叩き、汚れを落とす。
「ったく…。
くだらん」
ボキッ
蒼竜の背中の方から骨が折れる音がする。
「え?
俺、腰折った?」
蒼竜が目をパチクリさせていると、雷翔が蒼竜を押し退ける。
「ちょっと…どけ!」
「なっ!?」
雷翔に押されよろける蒼竜。
慌てて、そこを見るとナイフを持った男子生徒が雷翔によって地面に押し倒されている。
「あっ…。
もしかして、守ってくれた系ですか?」
蒼竜が聞くと、雷翔がその男子生徒を気絶させてから振り向く。
「当たり前だろ。
俺とお前は最後まで残らなきゃ意味ねーの!
ボサッとすんな」
「その口にはムカつくが、礼を言う。
ありがとう」