下剋上しまーす!
「地味に滑ったの俺に押し付けただろ…先生。
しかも、また俺かよ…!
先生、俺のこと大好きだろ!」
「実は…。
って、んなわけあるか!!アホ!
いいから、読め!」
「ちぇっ…」
保加瀬が読み始めるのを見計らい、莉茉は春希と沙耶の肩を叩き教科書を見せる。
「「あ」」
その教科書には、バカ、アホ、死ね、失せろ、消えろ…という罵声の言葉が赤のペンで太く書かれていた。
「定番、来たねぇー!」
「よく、こんなハデにやったな。」
「次の定番といえば、なんだろー?」
「階段から突き落とされる〜とか!!!」
「…問題なさそうね」
「じゃあ、他?」
「でも、いじめたやつ…バカね。
ほら、見てよこの漢字」
〝矢せろ〟
「あ、本当だ!
失せろって書きたかったのかな?
矢せろ…とか!
莉茉、もっと痩せた方がいいのかな?笑」
「まぁ、少し犯人は絞れたわね」
「あぁ、そうだな。
とりあえず、特徴の1つはバカ」