下剋上しまーす!
「冗談じゃないもん…!!
莉茉ね…、前までは神鬼雷の総長だからすっごい大嫌いだった!
男の子嫌いになったのはその事件のせいなもんだもん…!
だから、好きとか落とすとか言われた時、ふざけないで!ってすっごく思ったよ。
だって、大事な家族…仲間を殺した憎い…ムカつく最低な族なんだもん。
まして、なんでそんな族の姫になんかって、強く思ったよ!
莉茉は、たくさん拒否した。
いろんなこともあった。
それなのに、春希くんは莉茉のことをちゃんとずっと好きでいてくれた。
なんかね、そこまで想ってくれてるなら…少しは許しても…いいのかな…って。
そしたら…その…春希くんのこと…好きになっちゃった…っ!」
莉茉が遠慮がちに空き教室を指差す。
「…い、嫌だったら……
手を振りほどいて、逃げて?」
莉茉が春希の手を握り、空き教室に引っ張る。
「それは、セコイよ…莉茉……!
誰がNOって言うんだよ…」
静かな空き教室のドアが開き、2人が入って行く。