下剋上しまーす!
「な、なによ…!!」
「いやー、別に?
っていうかさ、さっき俺…あいつのスマホいじったじゃん?
その時、消したから?
さっき聞いたのは油断させるためだからさ♪
それに、あいつら馬鹿だね。
せっかく買った中古のカメラ…
ベンチの下に落ちてるし?
何か壊れてレンズ飛び出てるし?」
「なっ…!
だったら、早く教えなさいよ!
ほら、フ、フィルム出すから貸して!」
「焦ってる莉茉、かーわいいー!」
真っ赤になった顔を隠しながら、抵抗する莉茉。
「う、うるさい!
もう、春希くんには頼まないもん!」
莉茉は怒りながら、中古のカメラを持って裏庭を出ていく。
「莉茉、怒んないでよ?
好きな子をからかうのは当然だろう?」
「はぁ?
さりげなく、毎日告白しないでくれる?
もう、耳がタコになる!」