下剋上しまーす!
簡単に騙されてくれて、ありがとよ。
俺は、わざと嘘の情報を流した…それまでだ。
こんなに、あっさりとみんな騙されてくれて、驚いた…!
礼を言うよ。
ってかさ、そろそろ…
手を離してくんね?
気持ち悪いんだよな」
蒼竜は、肩に乗っている雷翔の手を払いのける。
行き場をなくした手が宙をさまよう。
「俺は…
認めねぇ。
あんな、かわいい女の子が族…そして総長だなんて…!」
「別にいいし、認めてもらわなくても…。
それに、かわいい子が族で悪いかよ。
特別なお前の許可なんか、必要じゃないだろ?」
「だ、だが!
莉茉ちゃんは、言ってただろう!
暴走族は嫌い!男は嫌い!って!」