微笑んだ先に咲く花
*
あの後家に帰って布団をかぶった
それでも体の震えは消えなかった
計画なんかじゃない
私が怖かったのは…
血を流しているのにあの人が笑ったこと
どうして笑えるの
傷ついてるのはあの人だったのに
怖かった。
そしてもう一つ私が感じたこと
私を助けた人が…お兄ちゃんに似ていた
昔隣に住んでいた高校生のお兄ちゃん
お兄ちゃんの優しい手が大好きだった
私がどんなに怖がっても
大丈夫だって言っていた
安心する私の大好きな人
似ていた。雰囲気もあの目も。
でもあの人はお兄ちゃんじゃない