微笑んだ先に咲く花
「バイトなんてしてたの?」
「はい…お金を稼がなきゃいけないので」
「なんのバイト?」
そんなに興味があるのか身を乗り出して聞いてくる
「たいしたバイトじゃ…JKビジネスって聞いたことありますか?」
凛さんが首を横にふる
「女子高生と遊びたい人と、散歩したりご飯たべたりカラオケ行ったりするんですけど
もちろんそれ以上はお金も高くなります
結構時給がいいんですよ?」
その一言に二人とも目を丸くした
「え…そんなの…
そんなことしちゃダメよ!
危ないでしょ!?」
「でも…私みたいな女子高生雇ってくれなくて
あ!でもキスはしてないですよ?」
そんなに驚くことなのかな…
すると凛さんが
「まあ、慎ちゃん可愛いからたくさんお客さんつくでしょ?
キスとかしたらもっと時給よくなるよねー?してみたら??」
何故かニヤニヤしながらお兄ちゃんをみてる
「…ダメだ」
か細い声がする
「どうして?自分はあんな繁華街のど真ん中でケッバイ女とタダでキスするんでしょ?
慎ちゃんがしたってお金払われるかどうかの違いじゃない」
なんか…嬉しすぎて忘れてたけど、
お兄ちゃんのキス現場見たんだった
暗い顔をした私を見てお兄ちゃんはおどおどしてて…凛さんは怒ってる…
「空?いいわよね?
あなたも同じこと慎ちゃんがしてもいい覚悟でしたのよね?
じゃなきゃあんなど真ん中ではできないものね?」
挑発的な目がお兄ちゃんに向けられる
それでも下を向いたまま黙っている
「それは肯定と受け取っても問題ないわよね?
ていうか、慎ちゃんさ、有はどう?」
聞こえるはずのない名前を聞いて驚いて見る
「有さん…?」
「そうそう。あの子ちょっとツンデレだけど、慎ちゃんのことすごく心配してたのよ?
有は優しいし、オススメだけど?」