微笑んだ先に咲く花

私は拳をギュッと握って前を見た




｢違う！殴ったりとかよくないから…やめてあげてください…｣




もう1度大声で言うと目の前の男達の目から光が消えた



｢は？なに？コイツと知り合い？｣




リーダー格の男が足元の男の人を蹴りあげた


｢ぐっ…ぅ…｣

｢やめてって！！｣


私は全身に力をいれてリーダー格の男を押し退けた

そして倒れている男の人へ駆け寄って手を握った




｢だ…大丈夫ですか？？｣




相変わらず男の人は目を見開いている




｢んだよこの女！！おいっ！ヤラれてぇってことだよなぁ！？｣




リーダー格の男がそう言って私の腕を強く掴んだ


痛っ…！！


でもここで引いたら負けだ…
私も睨む


｢んだよその目はぁ！！｣


それは一瞬だった

リーダー格の男が私に拳を振り上げた



…!!お兄ちゃん…仁…助けて！！

私は倒れている男の人を後ろで庇いながら目を瞑った