Cherry
「美優、副作用が怖くて
手が出せないんだよな?
その気持ちはよくわかるけど頑張ろ?
針刺すときちょっと痛いけど
すぐ終わせるな」
いつもは強引に腕を掴む悠斗が
今日は優しく腕を持って消毒した
「じゃあ、刺すからな」
「…痛っ!!」
「よしよし、頑張ったな
俺しばらくここにいるから
副作用がきたらすぐに言って
あと、辛くても点滴抜くことだけは
絶対許さないからな!!」
さらっと恐ろしいことを言う悠斗……
今日はいつもより優しいけど
やっぱり怒らせたら
本当にヤバそう……
「……できるだけ気をつける」
「できるだけじゃなくて
絶対ダメなことなんだからな
わかった?」
「はーい」
そう言うと、悠斗は頭を撫でてくれた
「じゃあ寝てな
寝ていれば副作用がきても気づかない
かもしれないからな」
「うん、おやすみ」
「…おやすみ」