Cherry


そして、悠斗は車の中でも無言で
病院に着くと無理矢理私の手を引っ張って
病室に連れて行った


「そこに座れ!!」


悠斗の低い声が病室に響きわたって
怖すぎて動かなくなってしまう


「早く座ってくんないと
話できないから座れ!!」


悠斗の声が冷たくて
あまりにも恐怖過ぎて
泣きながら椅子に座った


「うっ ヒクッ……ごめんなさい…」


いつもやった後に後悔ばかりして
謝罪の言葉しか出てこない


今までずっと私のこと許してくれたけど
今回はもう許してもらえないよね


悠斗に愛想尽かれたよ
そう思っていたけど……



「美優のばかやろうっ!!!!!!
勝手に病院を抜け出したりして
俺がどんだけ心配したと
思っているんだよ!!」


グッと力強く悠斗に抱きしめられる


こんなに心配ばかりかけてごめんなさい
わがままでごめんなさい


「悠斗…私……」


「美優……」


私が言葉言葉を言いかけた瞬間に
悠斗の言葉によって遮られる






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