Cherry
──3日後
「……痛っ」
あれから大きな副作用は出なかったのに
今日朝起きたら手の爪が剥がれてた
これも抗がん剤の副作用のせい…
とにかく指が痛すぎるよ
悠斗にこれ見つかったら、何されるかわからないし隠しておこう。
そう思ってから数分後……
「美優、おはよう
具合は大丈夫か…?」
「……うん」
本当は指が痛すぎて泣きそうだけど
我慢した
「…元気ないし…また何か隠しているでしょ?」
──ギクッ
悠斗どこまで鋭いの…
でも、隠し通さないと
無意識のうちに爪が剥がれた手を後ろに隠してしまって…いた
「えっ な、何も隠してないよ……」
「絶対隠しているでしょ
ちゃんと言いな!!
我慢しているともっと酷くなるよ!!」
「本当に何でもないから!!」
「何でもないなら、その隠した手を見せて!!」
悠斗はそう言って手を掴んでくる