Cherry
「まず、ゆっくり深呼吸して」
「……うん」
言う通りに深呼吸しているけど
やっぱり体が震える
「はい、終わり
じゃあ熱計るよ」
脇に体温計を入れられている間、注射が怖くて涙がこぼれ落ちてしまった
悠斗は何も言わずに頭を撫でてくれた
そして計っている途中………
「悠斗先生、持ってきました」
「じゃあそこにおいて
美優がそれ見ると怖くなっちゃうから
見えないところにね」
「はいっ!」
そうしている間に体温計がなる
──ピピピピッ ピピピピッ
「体温計見せて」
そう言って体温計を取っていった
「熱も無さそうだし注射打とうか
目をつぶって深呼吸していればすぐだから」
「…グスン やっぱ怖い……」
「怖いけどやらないという選択肢はないからな!!」
腕を掴まれて消毒される
「刺すよ
痛いけどすぐだから頑張ろうな」
─チクッ
「やだっ!! 痛い!! (涙)」