人間に恋した化け猫


それでも僕は止まらない。


あの子の家を目指し、一心に駆けていった。


「‥‥はぁ‥はぁ‥‥。ついた‥‥‥。」


僕の心臓はバクバクと

かなり激しく波打っている。


しかし僕は、動悸を抑える前に、

あの子の家の扉を叩いた。


「はい‥‥。」


中から、あの子の弱々しい声が聞こえてきた。


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