人間に恋した化け猫
あの子が扉を開ける。
あの子は、目をいっぱいに見開いた。
そして――――‥‥‥
「れ‥‥蓮斗‥‥‥!?」
僕は少し微笑んで、
「そうだよ。」
そう言った。
「蓮斗‥‥蓮斗‥‥‥!!」
あの子は家から飛び出して僕に抱きついた。
「本当に‥‥‥本当に蓮斗なのね‥‥!?」
「そうだよ。」
僕はそう答えた。
「よかった‥‥!本当によかった‥‥‥!!
死んじゃったかと‥‥思っ‥‥」
あの子は泣きながらそう言った。