人間に恋した化け猫


僕は、声にそう問いかける。

すると、声は優しい声音でこう言った。


『そなたを見ていると、応援したくなった。
それだけだ。
あとは私の、ただの気まぐれだ。』


――ありがとうございます。


『だが‥‥‥』


声音が、厳しくなった。


『だか、
そなたが本物ではないと
誰かにばれてしまったら‥‥‥』


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