お隣さんのキケンな誘惑




俺はテーブルから立ち上がると彼女に近づいた。


「な、何?」


だけど俺は無言のまま彼女に近づいて行き、彼女は後ろにある壁にぶつかった。


俺は彼女の顔の横に右手を置いて口を開いた。


「まだ食べてないよあんたの事…」


「な、何言ってっ」と言いかけた彼女の顔に俺は近づいて…


「あんた綺麗な顔してんのな?
それに今、キスされると思ったろ?」


状態のつもりだったけど、反応が面白くてつい、笑ってしまった。


「そんな事、思ってないし!」


「なんなら本当にキスしよっか?」


「断る!」


「即答かよ!てかあんたの下の名前を教えてよ?俺は久藤 雅紀、あんたは?」


「私は…黒崎 芽衣」


「芽衣ねぇ…ならメーって呼ぶな!
御馳走さん、じゃあまたなメー」


そう言って俺は玄関の方に向った。


「ちょっと!メーなんて呼ばないでよっ!」


靴を履き終えた俺は振り向いて言った。


「ヤギみたいで可愛いじゃん?じゃあなメー」


「だから止めてよ」とメーの声が聞こえたが、俺は聞こえないフリをして自分の部屋に帰って行った。


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