お隣さんのキケンな誘惑



俺は自分の部屋に戻り、キッチンにある換気扇をつけるとタバコに火を付けた。
それにしてもまじで可愛かったな…。
俺は自分でも自覚しているがモテる方だし、若い頃は来る者拒まずで遊んでいた。
勿論、社会人になってからは女遊びは止めたし、仕事を覚えるのに精一杯で恋愛どころじゃなかった。
同じ会社の女達は次から次に俺に言い寄ってきたが全て断った。
同じ会社で彼女は作りたくなかったし別れた後が面倒くさいからだ。
彼女も確かに居たが、結局は俺の中身よりも顔だけで、その癖すげぇワガママな女が多くて、長続きはしなかった。


今は彼女も居ないし、欲しいとも思わなかったけど、メーを見た瞬間、今まで感じたことのない衝撃が走ったのは事実で、これを一目惚れと言うのかもしれない。
それに反応も一々可愛すぎるし、料理も旨いし運命かもしれかいな!
このマンションに引っ越したのもきっとメーと出会う為だったのかもしれない。


俺はタバコを消すと、荷物の整理をしだした。


だが適当にダンボールに荷物を入れたせいか、部屋は見る見るうちに汚くなり、イライラした俺はダンボールに当たっていた。


すると急にインターフォンが何度も鳴って、思わず舌打ちをした。


イライラしていた俺は「誰だよ!」そう言いながら玄関の扉を開けた。
見るとそこにはメーがいて、イライラが一瞬にしてなくなった。


「何だ、メーじゃん!どうした?
俺に会いたくなって来たのか?」


「違います!音が煩くてテレビも見れないんだけど!」


「あー悪い!片付けてたらちょっとぐちゃぐちゃになっちまって。
あっ!ちょっと来いよ!」


「えっ!ちょっ」とメーはいったが、俺はお構いなしにメーの腕を掴み家の中へと引っ張って行った。


「なに、これ…」


「ダンボールの中身を出そうと思ってたら適当に入れてしまってたから色々と出してたらこんなに汚くなったんだ。
だからイライラしちまってダンボールに当たってた。
それでメーにお願いがあるんだけど片付け手伝ってくれないか?」


「やだ!何で私が片付けまで!
それに夕食だって食べさせてあげたんだし自分で片付けなさいよ!」


「俺を一人にするのか?こんな汚い部屋に…
メーは優しい人だと思ったのにな。
このままじゃ俺はイライラしてまたダンボールに当たってしまうんだろうな…」


「な、何よ…自分が悪いんじゃない。」


「引っ越してきたばかりで、お隣さんにこんなに冷たくされるなんてな…うっ…」


「ちょっ、わかった!手伝えばいんでしょ!」


「さすがメー!じゃあ宜しくね!」


強引だってわかってるけどメーは手伝ってくれた。
寧ろ俺がしてたらいつ終わるかわからなかったから助かった。


< 105 / 121 >

この作品をシェア

pagetop