お隣さんのキケンな誘惑




周りに皆がいて大きな声を出すのも悪かったから、この汚らわしい手をつねってやった。


「いっ…」そう言って健は私の肩から手を離した。


「気安く触るな!」


「いつから芽衣はこんなに乱暴になったんだ?昔はあんなに大人しくて可愛かったのに…
でも昔を知ってるからそのギャップがまたいいな?」


なんて言ってくるこの男の頭はどうにかしてるんじゃないかと本気で思った。


だけどこんな男に私は騙されない!
もう騙されるのなんてウンザリだ。


その後も私が冷たくしても健は絡んできてウザかった。


トイレに皆で行くとみどりちゃんが"芽衣さんも健さんと仲良くしてるしいい感じですね?"なんて言われたから苦笑いしか出なかった。


そして時間が過ぎ、やっと合コンから開放される時が来た。


「今から皆でカラオケ行こうよ!」


一人の男の人がそう言うと皆は行く気満々だった。


「私は帰るね!」


「えぇー芽衣さん帰るの?」


「うん…ちょっと気分が悪いから先に帰る。
ごめんね?」


「分かりました、気を付けて帰って下さいね!」


みどりちゃんがそう言って私が返事をしようとしたら、横から健が喋った。


「大丈夫!俺が送ってくから皆はカラオケ楽しんで!
じぁあ行こうか!」


そう言って私の腕を掴んで健は歩き出した。


みどりちゃんは「気を付けて」と言ってたが健は何がしたいのかサッパリわかんなくてまた私はイライラした。





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