お隣さんのキケンな誘惑
それにしても今日は本当に楽しかったな。
何だかもう少し飲みたくて、冷蔵庫から缶ビールを取り出して飲んだ。
缶ビールも無くなり、お風呂に入ろうと立ち上がった時だった。
「テメェ、ふざけんじゃねぇよ!」
久藤さんの怒鳴る声が玄関の外から聞こえてきて、私は慌てて玄関の扉を開けた。
「あんた急になんなの?」
佐藤さんは久藤さんに言った。
「ど、どうしたんですか!?」
「ちょうど良い所にきたな芽衣!
おいっ!さっき言った事に対して芽衣に謝れよ!」
その声はとても低くて、元彼から助けてくれた時よりも久藤さんの顔は怖かった。
「はっ?な、何で俺が謝らな」と言いかけた佐藤さんだが久藤さんが言葉を遮って怒鳴った!
「俺はお前みたいな奴、嫌いなんだよっ!
今後一切、芽衣に関わらないと言え!
そして謝れっ!」
「は、はいっ!芽衣さんすみませんでした!
もう二度と芽衣さんにも連絡しないし会いません!」
そう言って頭を私に下げて逃げるようにして佐藤さんは帰って行った。
私は何が何だかわからなくて久藤さんを見つめていた。