お隣さんのキケンな誘惑



「アイツはこう言ったんだ。

芽衣さんって騙されやすそうだし、現に俺の事を良い人で好きになりかけてると思うんです!
タバコだって吸うし、お酒も飲むしギャンブルだってたまにしてるしね。
それに俺にハマればお金に困ってるなんて言えば直ぐに貸してくれそうでしょ?
勿論、優しく接してれば都合のいい女になりそうだしね。
要らなくなったら捨てちゃえばいいだけだから今は良い人を演じるために芽衣さんを落としにかかってるんですよ!

そう言ったアイツの言葉に俺がキレて今に至るんだよ!」


「嘘…佐藤さんがそんな事を言うなんて…」


「だけどアイツは俺にそう言ったんだ!」


「そっか…」


私はショックを隠しきれなかった。
あんなに優しくて、それに好きになりかけていたのは事実だ。
だから余計にショックだ。


「でもアイツに騙されずに済んで良かったんだし、あんまり落ち込むなよ?」


「そんな事を言われたってまだ今でも信じられないよ。」


「あんな奴やめて俺にしとけば?」


「えっ…」


「俺だったらメーを裏切らないし、大切にするけどな!どう?俺達、付き合ってみるか?」


「え、遠慮します!」


「即答かよ!一緒に寝た仲なのに。
だけどメーがアイツに傷つけられずにすんでよかった…。」


そう言って優しい目で私を見つめると私の頭を撫でた。


久藤さんが私を心配してくれてるのが凄く伝わってきて、それにそんな優しい目で私を見つめられたらドキドキしてきた。





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