お隣さんのキケンな誘惑
「久藤さん?」
「んー?」
久藤さんはコロッケを食べながら返事をした。
「明日は何処に行くんですか?」
久藤さんは口の中に入っているコロッケを飲み込んで私の顔を見た。
普通に顔を見られてるだけなのにこんなにドキドキとしてしまう。
「そんなに気になる?明日は映画見て、プラプラと買い物にでも行こうかなって思ってるんだ!欲しい物もあるしな。」
「欲しい物?」
「ああ!それは明日になれば分かるしな!」
何だろ欲しい物って…凄く気になるんだけど。
私は頭の中に浮かんだのは…
「メー、こっちとこっちだったらどれがいい?」
久藤さんはネックレスを指さして私に尋ねる。
「これなんかどうですか?可愛くて私は好きかな。」
「じゃあこれにしようかな!すみません、これ下さい!」
まさかこのネックレスって私に?
「メーのおかげで助かったよ!実はさ、好きな女がいて明日が誕生日だからメーに選んでほしかったんだよ。まじ助かったサンキュな?」
「う、うん…」
なんて事が頭に浮かんでしまってかなりショックを受けてしまった。
「メー?どうしたんだ?
急に暗い顔してるけど体調でも悪いのか?」
「だ、大丈夫です!ちょっと考え事をしてただけですから。」
変な想像して落ち込んでるなんて言えないしね。
「本当か?明日はすげぇ楽しみだったからよかったよ!メーとデートだと思うと眠れないかもしれないな。」
「子供じゃないんですからちゃんと寝てください!」
「メーが一緒に寝てくれたら眠れるかもしれないから一緒に寝てくれる?」
「また冗談を言う!一緒に寝ません!」
「ケチ!」
そんな事ばっかり言ってたら勘違いしちゃいそうになる。
だけど楽しみだと久藤さんは言ってたし、あまり変に考えるのはやめた。
明日は楽しもう。