お隣さんのキケンな誘惑



「何黙ってんの?何か言いたいことがあるならちゃんと言えよ!」


この際、勢いに任せて告白しちゃえ!
私は顔を上げて久藤さんの顔を見つめて口を開いた。


「わ、私は…その…久藤さんがす、す」と言いかけた時だった。


久藤さんのスマホの着信がなり、久藤さんが「ごめん」と言って電話に出た。
折角、好きだって告白しようとしたのにっ!


「もしもし?」

「おぉ!どうしたミサ?俺の声が聞きたくなったのか?」

「そっか!そんなに俺に会いたかったのか!今度、時間が出来たら会いに行くから待ってろよ、じゃあな!」


そんな会話をして電話を切った。
ミサって…誰?
私はミサって子の事で頭がいっぱいになった。


「わりぃ!で、久藤さんがすの続きは?」


「久藤さんが凄く食べるから夕食のメニューを考えてただけですから!それに今の電話、かなりデレデレな顔でしたけど…」


「マジか!でもミサは俺にとって天使みたいに可愛い可愛い姪っ子だからな!
俺に会いたいらしい!多分、狙いはもうすぐ誕生日だからプレゼントが気になるんだろうな!」


「そ、そうなんですか…久藤さんは子供が好きなんですね?」


「姉貴に子供が出来てからかな、子供って可愛いなって思うようになったんだ。
俺も結婚したら子供は三人くらいは欲しいしと思ってる。」


さ、三人か…


確かに三人くらい子供がいたら賑やかで楽しいかも!


そんな事を思いながら夕食を食べ終えた。
結局、夕食を食べると久藤さんは帰り、告白はし損ねてしまったけど、近いうちに必ず気持ちを伝えようと思った。





< 70 / 121 >

この作品をシェア

pagetop